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2019/5
メディカルチェック票
Cさん
ダイビングショップのツアーでダイビングクルーズに参加。本当はB型肝炎を患っていたのだが、体調もいいため、それを隠し、健康管理の質問書にも虚偽の申請をしていた。
全責任がCさんにあるという、ある意味潔くて特殊な例である。
海外のダイビングサービスではほぼ100%、国内でもほぼ100%、ダイビング前にメディカルチェック票を渡され、すべての設問に正直に回答しなければならないことになっている。
でも、その設問に「Yes」があると、そのために専門の医師の診断書を提出しなければならないので、程度の低い「Yes」の場合は、「No」と答えてしまう人も。
例えば最近多いのは「40歳以上の方で、喫煙の習慣がある」という項目。「Yes」と答えてしまうと潜れなくなる可能性もあるし、肺機能に問題がないという医師の診断書を求められることもあるため、「No」と書いてしまうというもの。喫煙習慣は現在は「病気のひとつ」と考えられているのだ。
そういうわけで、Cさんを擁護するわけではないけれど、メディカルチェック票に正しいことを書かなくてはならないというのは、かなりハードルが高い作業であることは事実なのかもしれない。月刊『マリンダイビング』で連載中の大岩弘典先生が事あるごとに、 「正しく記入すべき」と訴えているが、“言うは易し、行うは難し”なのではないだろうか。