すだち・カボス・シークワーサー、この3種の果実は、一般的なミカン類とはちがって酸味が強く、生食にむかない「香酸柑橘」というカテゴリに属します。
この3種の他には、代表的なレモンやライムなどもこの香酸柑橘です。同じ仲間なのですが、この3種の果実のちがいってなんでしょうか。調べてみました。
すだちはどんな果物?
すだちは徳島県の特産品です。果皮はかためで色は濃いグリーンをしていて、サイズは3,40gと小さめです。香りは風味がよく上品で、酸味が強いのが特徴です。食酢として使われていたことで、「酢の橘」から酢橘(すたちばな)となり、それを縮めて現在のすだちと呼ばれているそうです。
利用法は、秋刀魚などの焼き魚や焼き松茸に果汁をしぼってかけると料理の味が引き立ちます。
カボスはどんな果物?
カボスはすだちとよく似ていますが、大分県が特産品の果実です。すだちよりも100~150gと大きめで、果頂部がドーナツ型にやや盛り上がるので、見分けはつきやすいです。やはり酸味が強いのが特徴です。独特の香りをしていて、利用法は鍋料理のポン酢にしたり、地元の大分県ではみそ汁、麺類、焼酎などにも少し果汁を垂らし風味をつけたりしています。
シークワーサーはどんな果物?
前出の2つの果実がゆずの「近縁種」という共通点がありました。
このシークワーサーは琉球諸島及び台湾に自生している果実です。日本では、沖縄県が特産品でよく栽培されています。
皮が緑色の時期に青切りで収穫し、大きさは25~60gほど。味はたいへん酸味が強く、さわやかな香りがします。12月ごろの完熟したものはオレンジ色になり、生食も可能になります。
利用法は、沖縄県ではレモンの代わりに果汁をしょう油に加えたり、飲み物や料理に利用しています。泡盛に入れて楽しんだりもします。
別名「シークヮーサー」「シークワシャー」「シークァーサー」「シイクワシャー」などいろんな呼び方があります。「シー」は沖縄の方言ですっぱいという意味、「クワーサー」は食べさせるという意味があるそうです。