お盆「ウークイ」
今日はお盆最終日、沖縄では「ウークイ」と言います。
ウークイは3日目で、旧盆で最も重要な日で、祖先をあの世へお見送りする儀式です。
その為ウークイには必ず家族が集まって1年の出来事を祖先に報告します。
それぞれの家族がウチカビ(あの世でのお金)3枚ずつ用意し、送り火のようにそれを燃やして一緒にお見送りをします。
ウチカビにはあの世でヒンスー(貧相)な思いをしないようにという意味があるようです。
ちなみに、うちかびの価値はこの世では500円ぐらいですが、あの世では2億ぐらいの価値があるそうです!
これなら裕福に暮らせそうですね。
ウークイの日(お盆の3日目)は重箱の料理で、中身は、皮付きの三枚肉、天ぷら、かまぼこ、中身汁、お餅、ごぼう、こんにゃく、昆布、揚げ豆腐などです。
ウークイの日に見逃せないのが、各地域の青年会による道ジュネーです。
道ジュネー、エイサーとは沖縄県と奄美群島などで旧盆の時に行われる踊りのことです。
地域によっては3日間通して行われるところがあれば、ウークイの日のみに行われたりと様々です。
この旧盆に向けて1ヶ月以上前から毎晩のように練習を積み重ねてきた青年会の熱い演舞が披露されます。
地元の青年団などの方々が太鼓を叩きながら街を踊り練り歩く「道ジュネー」が夜な夜な見られます。
道じゅねーでは、各地域の青年団の方とのエイサー合戦が見られることもあります。
ウークイのとき食べるものは、
朝昼は、ナカヌヒーとほぼ同じ。
夜:御三味(ウーサンミー)という重箱料理
一段目:餅を餅は3列に5個づつの15個
二段目:魚天ぷら、揚げ豆腐、豚三枚肉、結び昆布、ゴボウの煮付、コンニャクの炒り煮、
揚げターンム(田芋)砂糖醤油、赤カマボコ、カステラ(白)カマボコ等から7品か9品を奇数個ずつ入れる。
ちょこっとウーサンミーの紹介です!
沖縄では行事ごとにご先祖様にお供えものをする見慣れた光景がありますが、
そのお供えもののことを御三味(ウサンミ)または重箱料理といいます。
お供えものをしたあとは「ウサンデーしようね~」とよく耳にしてましたが、
ウサンデーは、「おさがり」という意味だったようです。
「食べる」という意味だと思ってました(^^;近いかな。
その御三味(ウサンミ)の由来は、中国の豚や鳥、魚のお供え物をするしきたり「三牲(さんせい)」が沖縄に伝わったようです。
そして重箱を箱に詰めて運ぶというのは日本から伝わった文化のようです。
沖縄は、中国や日本との交流から、自分たちに合う様式を取り入れて、うまく組み合わせて新しい文化を創りだしていたようです。
沖縄はよく「チャンプルー文化」と言われていますが、そういうところからも感じられますね(^^
その重箱の中身の一例です。
沖縄県立美術館・博物館の沖縄のくらしを子供たち向けにさまざまなテーマで紹介するコーナーがありました。(無料でなかなかおもしろい場所です。)そちらからの資料です。
上の写真と比べると色のバラエティーにかけますが(^^;
赤かまぼこやこぼうを、ヒレカツと肉巻きかまぼこに変更しています。
今は重箱に入れる内容も、伝統的なものから現代風に変わり、故人が好きだったものを重箱代わりにお供えすることも多くなったようです。
葬儀屋さんからは、ケンタッキーチキンをお供えしてる人もいましたねーと笑っていました。
昔からのやり方を時代に合わせて変えていくのも柔軟でいいですね。中国や日本、アメリカといろんな文化の影響を受けて独自に文化を創り出してきた沖縄が得意とするところかもしれないですね(笑)
よくみるこのコンニャクの形、どーやってるんだろうと思ったら意外と簡単でした。
一センチ幅で切ったコンニャクの真ん中あたりを3センチほど縦に包丁で線を入れ、その空いた穴に外側のこんにゃくを中にねじ込むようにするとできました!
重箱にお供えする内容も行事によって違ったり、また豚肉の向きや昆布の結び方なども、地域や家庭によってその料理やつめ方のしきたりも違うといいます。
わたしは種類、数から、また味付け等、沖縄の伝統料理の本を参考に作りましたが、今回初めて知ることばかりでした。
現代風にアレンジするのもよし、
または昔からの伝統を重んじてそれを受け継ぎ継承していくのもまた大事なことですね。
引用元
おきなわラボ
http://croonlabo.com/okinawalabo/?p=171